五月人形についての基礎知識

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「五月人形の飾り方は?」
「五月人形っていつ購入すればいいの?」
「おしゃれでコンパクトな五月人形を探している」

五月人形の由来は、端午の節句にあります。
端午の節句とは、古代中国の季節行事の五節句のうちのひとつです。
節句は季節の変わり目という意味で、季節の変わり目には邪気が寄りやすいといわれ、季節ごとの飾りとお供えものをして厄払いと無病息災を願う風習がありました。
端午は旧暦の五月の最初の午の日を意味し、旧暦の五月は現在の六月にあたります。

神社の境内にあるさまざまな施設

武家で家のなかに鎧や兜を出して飾る習慣があった

六月は梅雨の時期で鎌倉時代や室町時代には、武家で家のなかに鎧や兜を出して飾る習慣がありました。
本格的な梅雨を迎えるにあたって、武具を風に当てて手入れをするためです。
現在の端午の節句に兜や弓を飾るのは鎌倉時代や室町時代にあったこうした習慣に由来するものだといわれています。
鎧や兜は武将の身を守る大事な装備であり、我が子を守ってくれますようにという親や祖父母の願いが込められています。
端午の節句に飾る五月人形には男の子が病気や事故などの災厄から逃れ、力強く成長するという意味合いも込められているのです。

端午の節句の飾りには多くの種類がある

我が国で扱っている端午の節句の飾りには多くの種類があり、大きく内飾りと外飾りに分類されます。
内飾りとは、男児の健やかな成長を願って屋内に飾る五月人形といわれるものです。
代表的な鎧飾りは数ある五月人形のなかで最も豪華な飾りといわれ、戦いの際に身を守る鎧は丈夫で健康な成長を願い全身を守る意味があります。
飾る鎧は源平時代のものを模写した大鎧や、戦国時代に主流となっていた同丸鎧が一般的です。
飾り台は高さがある高床台のタイプと、平台の床飾りタイプがあります。

兜飾りの種類

兜飾りも代表的なもので、種類が多数あります。
伊達政宗や上杉謙信、織田信長などの有名武将の物を模写した飾りや煌びやかな装飾金物を多用したもの、和紙や革で仕立てた和紙小札兜などです。
サイズも迫力ある大きなものからコンパクトなサイズのものまで多く揃っていますので、各家庭のスペースに合わせて選ぶことが可能です。
兜や道具がケースのなかに固定されているケース飾りというものもあり、出し入れや手入れが簡単なことが特徴になっています。
収納場所に悩んでいるという場合には、収納飾りがあります。
兜や道具を飾り台となる箱にしまうことができるタイプで、箱には高さがあるため床に置くことも可能です。
収納飾りには、子ども直接被ることができる兜飾りもあります。
内飾りには兜や鎧のほかに、鎧着大将かざりがあります。
凛々しくも可愛らしい顔の人形に鎧が着せられており、人気が出てきている飾りです。

金太郎や鐘馗、神武天皇の人形も内飾りとして人気

また、金太郎や鐘馗、神武天皇の人形も内飾りとして人気です。
金太郎の姿は健康そのもので、元気で心優しい男の子に育って欲しいという願いが込められています。
鐘馗は中国の唐時代に玄宗皇帝が熱病に罹った際に夢のなかで鬼が出てきてうなされるなか、登場して鬼を退治したとされ魔除けの力があることで有名です。
鐘馗の人形は、魔除けの意味合いが込められています。
神武天皇は日本の第一代の天皇で、弓に止まった金のトビの光で賊軍の目を眩ませたという逸話があり、故事より武勇と平和の象徴として飾られています。
外飾りは端午の節句に屋外に飾るもので、鯉のぼりがその代表です。
庭やベランダ、スタンド式などさまざまなものがあります。

五月人形を飾る上でのマナー

次に、五月人形を飾る上でのマナーですが、まず気になるのが飾る場所です。
通常は家のなかで最も格式のある床の間に飾るのが昔からの風習ですが、アパートやマンションでは床の間がないところが多いです。
人形自体が直射日光や空調に当たると色あせや変色してしまうため、床の間が無い場合は直射日光や空調が当たらない場所に置きます。
また、子どもの成長を見守ってもらえる意味があるため、家族がよく集まる場所に置くこともおすすめです。
飾る方角が気になる人もいるかもしれませんが、方角については特別な決まりはありません。
飾る人形はいつまでに買って、いつごろから飾ればよいのかについても気になるマナーです。
通常五月人形が店頭に最も多く出る時期は、二月下旬から四月上旬です。
このタイミングで買うのが、いいでしょう。
節句人形は一夜飾りが厳禁とされているため、最低でも一週間から二週間前までには飾るようにします。
男児の兄弟がいる場合は、それぞれに飾る人形を用意するかについては、人形が人の厄の身代わりとなり願いを背負っていますのでひとりひとりに用意するのが理想です。

まとめ

部屋のスペースの都合上どうしても飾れないという場合には、武者人形などを次男の分として用意するとよいでしょう。
父の飾り人形を子に受け継ぎたいという人もいるかもしれませんが、飾る人形の本来の目的が子どもの健やかな成長を祈るためのもので、ひとりひとりに用意するものです。
父の人形は、父自身が無事に成長した時点で役目は終わります。
そのため、受け継がすのではなく新しいものを準備するのが理想です。
ただし、役目が終わったからといって処分する必要はなく、父の人形と子どもの人形を一緒に飾ることは問題ありません。